「Google TalkBack」でハマった事例を紹介します。「Google TalkBack」はAndroidに組み込まれている音声でユーザーを補助するユーザ補助機能です。
目次
ことのはじまり
背景(SIM交換のサポート依頼を受けた→作業途中でハマる)
先日、お客様のご依頼で「スマホのSIMカードの製造不良が原因で通信ができなくなったので新しいSIMに交換する」というサポート作業を行ってきました。
その際に、「シャットダウン→電源オン」すると、タップするたびに「機能説明」や「文字読み上げ」の音声ガイドらしきものがやたら流れるようになり、最終的に作業が困難になほどに至りました。
お客様も「いつもこんな状態ではなく、今回初めてこうなった」とおっしゃってました。
実際のこのサポート作業についてはこちらの記事にて紹介しています。↓
状態の詳細
こんな感じ↓でした。他の作業中で焦ってたので一部誤認があるかもしれません。
- 各所をタップするたびにタップした箇所が緑の矩形枠(下図参照)で囲まれて「機能説明」や「文字読み上げ」の音声ガイドが発声される。
- 文字入力すると1文字1文字読み上げられる。
- 文字列貼り付けすると全文字が1文字1文字読み上げられる。
- 音声ガイドが終わるまでにタップしてしまうと音声ガイドの読み直しになる。
- 「文字確定」「フォーム移動」「画面スクロール」などのいろんな操作が通常通りに操作できない。

(Google Chromeの検索窓をタップしたときの例)
原因はTalkBack
最終的に、スマホを起動してロック解除する画面のところで解除ができなく(手順がわからなく)なり、お手上げ状態(本当にやりたかった作業が滞る状態)になったので、原因を調査&解消することにしました。
結論として、「Google TalkBack」という機能がオンになってしまったことが原因でした。
TalkBackは「音量大ボタンと音量小ボタンを同時に数秒間長押し」することでオンオフできるということがわかりました(詳細後述)。TalkBackをオフにすることで作業を進めることができるようになりました。
TalkBack
TalkBackとは
「Google TalkBack」はAndroidに組み込まれている音声でユーザーを補助するユーザ補助機能です。
以下のAndroid公式ページには『視力の弱い方や目の不自由な方がスマホ操作をする際に便利な補助機能』と記載があります。
TalkBackの機能
機能の詳細はここでは省略させていただきます。上述のAndoroid公式ページや以下のGoogle公式ページなどをご参考ください。
TalkBack機能をオンにする方法
今回ハマったので「TalkBackのオンにする方法」については少しまじめに調べてみました。
自分が調べた結果では、TalkBackをオンオフする方法は以下のものがあると認識しました。
- 設定アプリの「ユーザー補助」→「TalkBack」→「TalkBack」をタップ
- 音量大ボタンと音量小ボタンを同時に数秒間長押し(「TalkBackのショートカット」機能)

正確には上述の操作で「オン→オフ」または「オフ→オン」が切り替わります。
また、以下のGoogle公式ページにはGoogleアシスタントでもオンオフできると記載があります。
詳細は、以下のGoogle公式ページを参照してください。
TalkBackのショートカット機能をオンにする方法
「音量大ボタンと音量小ボタンを同時に数秒間長押し」機能は「TalkBackのショートカット」と呼ばれています。
先のGoogle公式ページに『音量ボタンの使用を完全に無効にする』方法(「TalkBackのショートカット」の設定方法)として、以下が記載されています。
- 設定アプリの「ユーザー補助」→「TalkBack」→「TalkBackのショートカット」をタップしてオフにする(タップでオンオフ切替)

公式ページの内容からは初期状態でこの「TalkBackのショートカット」機能がオンのように読み取れますが、実際は機種依存(端末のOSやソフト実装の思想依存)なのかもしれません。
これがいろいろとハマる原因だと思うという点については後述します。
TalkBackに関する感想
使ってみて自分が感じたことですので、がっつり主観ですし勘違いも含まれると思います。悪しからず。
2025/2/23時点での感想ですので、今後仕様が変わるかもしれません。
- 読み上げなどの本質的な機能
- ちょっと触っただけでは直観的に操作方法が理解しにくかった。
- 機能を使う前に使い方をある程度習得してからでないと使いやすさを論じることはできないと感じた。
- 視力が弱くない人が試す場合、視覚を遮った状態で試すなどをしないと使いやすさを論じることはできないと感じた。
- 機械的な声での音声読み上げを繰り返し聞かされるとしんどくなった。視力の弱い方や目の不自由な方でも同じように感じるかもしれないと思った。
- 最新機種だとさくさく動くのかもしれない。
- この記事を書くためにもう少し使ってみるとちょっと慣れてきたが、機械的な音声読み上げはずっと聞いているとやはりしんどい。
- お好みのボカロの声とかに変えられたりしたら逆にニーズがあるかもと思った。
- まだチャレンジングな機能で過渡期の状態かもしれないので、目指すところは共感できるから温かく見守りたいとは思う。
- ちょっと触っただけでは直観的に操作方法が理解しにくかった。
- オンオフ機能
- 機種依存かもしれないが、「TalkBackのショートカット」(音量大小ボタン同時長押し)の機能が初期状態でオンになっているものがあるみたい(上述のお客様の機種?はオンだったもよう)(自分のスマホはオフみたい)。
- 設定アプリやブラウザが使える状態でTalkBackがオンになったのならオフにしたり調べたりできるが、ロック画面で誤ってTalkBackがオンになってしまうと設定アプリでオフにできないし他の端末がないと調べられないので、TalkBackというもの自体を知らないとハマる。
- 音量大小ボタン同時長押しはロック画面でもできてしまうからかなりやっかい。
- Androidで「電源ボタン+音量大ボタンで電源オフするタイプ(最近の主流?)」かつ「音量大と音量小のボタンが一体成型のタイプ」だと押し方がずれると音量大小ボタン同時長押ししてしまう(今回これをやってしまってハマった)。
- 正直この仕様はちょっとかんべん勘弁してほしいです。
- TalkBack機能を知らずに、「TalkBack」オン&「TalkBackのショートカット」オフの状態で、ロック画面になってしまったらもっとハマるのではないだろうか。
- そもそもこの状態はユーザ自身が設定アプリで設定しない限り起こりえない?
- 忘れることもあるし、「試してみよう」と思ってこの状態にしてロックされたらと思うとやっぱり怖いかも。